軸受けとは、モーター等の動きにより回転する軸を支える役割を果たす部品である。自動車をはじめとする機械類での利用が多い。軸受けの品質が高いほど軸の回転がスムーズになり、エネルギー効率アップと発熱の抑制効果が見られる。
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新興諸国での自動車普及が追い風

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自動車は、先進諸国ではすでに普及が進んでいる。そのため、急速に需要拡大する可能性は低い。むしろ、地球環境への配慮から、自動車需要が低下する可能性もある。いっぽう、新興諸国では道路整備が進み所得が向上しつつあることから、自動車需要が高まっている。

特に、インドネシアや中国、インドといった人口の多いアジア諸国で、自動車普及が進んでいる。排気ガス対策を講じる必要があるなど問題も生じているが、日本をはじめとする先進諸国が通った道でもあり、自動車需要を強く抑制する要因にはならないと考えられる。

今後、新興諸国での自動車需要がさらに高まれば、軸受けの生産数も増加すると見込まれる。アフリカ諸国などまだ自動車需要が高まる段階に至っていない国もあることから、中長期的に軸受けビジネスが発展する余地があると言える。

2017年は世界的に工作機械需要が高まるか?

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アメリカで景気回復基調が鮮明になるなど、世界経済は上向いているとみられる。好景気となれば機械産業が潤うため、2017年には世界的に工作機械需要が高まる可能性がある。懸念材料として、アメリカのトランプ政権が打ち出す保護貿易的な主張が挙げられるが、短期間で貿易を大幅に縮小させることは考えにくい。

新興諸国の経済も全体的に安定感が増しており、景気後退のリスクも低めだ。好景気の波がやってくれば、工作機械産業が潤い、結果として軸受けビジネスにも需要増が波及するのではないか。日本にもファナックやDMG森精機といった世界的な工作機械メーカーが複数存在する。日本企業も高い技術力で工作機械の売上を国内外で伸ばすことができれば、日本の軸受け企業にも恩恵がもたらされると言える。

軸受け関連銘柄が注目されている理由とは?

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軸受け関連銘柄は、景気回復基調が鮮明になってきているため、注目度を高めている。軸受けを利用する産業は機械産業であり、景気変動の影響を大きく受けるのだ。日本では2017年に入って、一部の工作機械メーカーの株価が大幅上昇するなどの動きが見られている。

自動車メーカー各社の株価も、アメリカへの自動車輸出が急減する懸念にさらされつつも底堅く推移していると言える。したがって、株式市場は機械産業に対して明るい見通しを持っていることがわかる。機械産業が好調となれば、軸受け関連銘柄の業績向上につながると考えられる。軸受けビジネスは決して派手ではないが、機械産業を支える不可欠な部品を製造している。そのため、需要増に伴って利益も上積みしやすいのではないか。

福ちゃん注目の軸受け関連銘柄

【6471】日本精工(株)

東京都品川区に本社を置く。
軸受け部品を製造する国内最大手メーカーである。自動車向けに多数の軸受けを製造していることから、自動車産業の好不調の影響を強く受ける。円安の恩恵を受けられる企業であることから、為替レートの円安推移や自動車産業の復調が追い風となる。

【6473】(株)ジェイテクト

愛知県名古屋市に本社を置く。
自動車や産業機械向けに軸受けを製造している。自社で工作機械の製造もおこなっている。欧米先進諸国だけではなく、中国向けの製品も製造しているため、新興諸国の成長需要を取り込みやすい。円安の恩恵も受けられる企業である。

【6474】(株)不二越

東京都港区に本社を置く。
工具や工作機械等に加えて、軸受家の製造もおこなっている。個性のある製品を多数製造していることから、安定した利益を確保しやすい企業だ。新興諸国の需要増を取り込むとともに、生産効率アップにも取り組んでいる。

【6472】NTN(株)

大阪府大阪市に本社を置く。
軸受けを製造する大手企業である。主として自動車向けの軸受けを製造しており、自動車産業が好調となれば業績にプラスの影響が見られる。発電機の製造に向けた取り組みを進めるなど、自動車産業の業績変動からの影響を抑える努力も行っている。

【6479】ミネベアミツミ(株)

東京都港区に本社を置く。
軸受けの中でも、特にサイズの小さな製品で高いシェアを誇っている。ミネベアとミツミが統合し、ミネベアミツミとなった。生産効率とシェアの拡大効果により、軸受けメーカーとしての地位を国内外で高めることができるか要注目だ。

【6433】ヒーハイスト精工(株)

埼玉県川越市に本社を置く。
主として産業機械向けに軸受けを製造している。軸受け関連銘柄の多くは自動車産業の動向に左右されやすいが、ヒーハイスト精工は自動車産業からの影響は相対的に小さい。トランプ米大統領の貿易関連の発言により自動車産業の将来が懸念されるなら、軸受け関連銘柄の中でも産機向け製品が多いヒーハイスト精工への投資を検討する価値がある。

【6470】大豊工業(株)

愛知県豊田市に本社を置く。
トヨタ自動車が筆頭株主であり、トヨタ向けの軸受け製造が多い。トヨタに大きく依存する企業であり、大豊工業の業績はトヨタの業績に大きく影響される。もっとも、トヨタ自動車は円安効果もあって業績好調であることから、大豊工業の業績も好調が見込まれる。

福ちゃんのまとめ

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軸受け関連銘柄は自動車産業や工作機械産業など、景気に敏感な業種の影響を受けやすい。2017年現在、景気好調を示す指標が多いことから、軸受け関連銘柄への資金流入も期待できる。