無電柱化とは、電柱を地下化し、地上に電柱がない状態にすることである。ヨーロッパ諸国では無電柱化が比較的進んでいるが、日本では遅れが見られる。景観保全や防災力強化等の観点から、今後、無電柱化は加速すると考えられることから無電柱化関連銘柄に注目しているぞ。
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無電柱化のメリットとは?

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無電柱化が実現すれば、道路をより広く使えることとなる。住宅地等で道路の幅が広がれば、自動車等による事故リスクを低減できる。さらに、電柱の存在によって消防車等の緊急車両が路地を通行できない場合があるなど、防災の観点からも無電柱化は推進されるべきである。特に地震災害が発生した際は、電柱が倒壊し、道路をふさぐ問題が生じることがある。

また、無電柱化は景観保全にも役立つ。趣のある街並みが、電柱や電線の存在によって価値を損なってしまうことがあるからだ。日本は観光産業に力を入れている。当初は日本にモノを求めてやってくる外国人が多かったが、次第に「コト消費」にシフトしつつある。日本ならではの景観を外国人が体験できる環境を整備すれば、観光産業にとっても追い風となろう。

東京都の小池知事が無電柱化を進める

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東京都の小池知事は、目玉政策の1つとして無電柱化を掲げている。東京都には人口密集地が多く、電柱や電線が街並みの美しさを損ねている点が課題である。東京都は全国の数ある自治体の中でも、財政力が強固である。小池都知事の人気も高いことから、政策が実現する可能性は高い。東京都が無電柱化を進めれば、他の自治体からも注目が集まり、モデルケースとなりうる。

小池都知事が進める無電柱化政策が全国の自治体の政策に影響を与えれば、大きな需要が見込まれる。東京は2020年夏季五輪開催都市でもあり、無電柱化が進んだ美しい東京の街並みを世界にアピールするチャンスにも恵まれている。日本の無電柱化技術を世界に発信できれば、国際的なビジネスチャンスも増加すると言える。

無電柱化関連銘柄が注目されている理由とは?

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海外ではすでに無電柱化が進められている国が少なくない。特に、ヨーロッパ諸国では日本と比べて無電柱化の進行が速い。いっぽう、日本では無電柱化が遅れている。世界に誇れる優れた街並みを数多く有しているだけに、早期に無電柱化を実現させることが求められる。無電柱化の遅れは望ましいことではないが、関連銘柄にとっては今後、需要拡大が見込めるメリットがある。

さらに、無電柱化事業は地方自治体や国が主体となって実施されるケースが大半となる。したがって、ひとたび政策として無電柱化が取り上げられれば、確実な需要が見込めるビジネスと言える。利益率、ビジネス規模ともに安定が見込まれるため、無電柱化関連銘柄は安心してリターンを期待できる銘柄と言えるのではないだろうか。

福ちゃん注目の無電柱化関連銘柄

【5289】ゼニス羽田ホールディングス(株)

東京都千代田区に本社を置く。
ゼニス羽田ホールディングスは、防災製品を製造している。主として官需に対応しており、多くの官需が見込まれる無電柱化関連ビジネスでも多くの需要を取り込める可能性がある。保守サービスへの注力も見られ、中長期的に無電柱化ビジネスが新たな収益源となることも考えられる。

【5262】日本ヒューム(株)

東京都港区に本社を置く。
ヒューム管と呼ばれる下水道向けの配管を製造する企業である。東京五輪に向けた需要も取り込みつつある。無電柱化を進めるにあたっては、地下に多くの管を敷設する必要が生じるため、同社製品への需要が高まることが期待される。

【5287】(株)イトーヨーギョー

大阪府大阪市に本社を置く。
コンクリートビジネスを営む企業である。マンホール関連をはじめとする官需を多く取り込み、保守ビジネスも展開している。すでに無電柱化関連製品を販売しており、小型製品の開発も行うなど、無電柱化ビジネスへの意欲は高い。

【5268】旭コンクリート工業(株)

東京都中央区に本社を置く。
日本ヒュームと太平洋セメントが多くの株式を保有している。コンクリート管の製造企業であり、五輪需要を取り込みつつある。耐震性に優れた製品の製造に強みを持っており、無電柱化に際しては災害に強い電柱地下化を進めるうえで力を発揮できる。

【1844】(株)大盛工業

東京都千代田区に本社を置く。
下水道を中心とした地下工事に取り組む企業である。東京都を中心にビジネスを展開しているため、東京都の無電柱化事業でも多くの受注を得られることが考えられる。経営が不安定な中、不動産賃貸ビジネス等にも取り組んでいる。

【1942】(株)関電工

東京都港区に本社を置く。
東京電力ホールディングスが筆頭株主であり、電力会社からの電気設備工事受注が多い。無電柱化に当たっては電力会社がビジネスに絡むことは確実である。そのため、電力会社と密接な関係にある関電工は、無電柱化時の電気設備工事需要を取り込む可能性が高い。

【1944】(株)きんでん

大阪府大阪市に本社を置く。
関西電力が筆頭株主であり、関電からの受注が多い。無電柱化は東京都で推進の方向性が明確であるが、関西にも波及する可能性がある。関西エリアでも無電柱化が進むこととなれば、電気設備工事を関電等からきんでんが受注することが期待される。

福ちゃんのまとめ

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無電柱化関連銘柄は、すでに安定した収益モデルを確立している企業が多い。新規参入企業が官需や大手電力会社需要を大量に取り込むことは困難と考えられ、テーマの恩恵を確実に受けやすい銘柄が多いと言える。