日本にはすでに多くの新幹線が整備されている。しかし、今もなお建設中の新幹線があるほか、着工には至っていないものの、計画が策定されている路線もある。したがって、新幹線ビジネスには今後も一定の需要が見込まれるぞ。また、日本の新幹線技術は海外からも高い評価を得ていることもあり、新幹線インフラの輸出が進む可能性がある。
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リニア中央新幹線大阪延伸前倒しの影響は?

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日本で建設中の新幹線の中で、最も注目度が高いと言えるのが、リニア中央新幹線だ。品川―名古屋間は2027年に開業し、名古屋―大阪間は2037年の開業が目指されている。大阪までの延伸は当初2045年度と計画されていたが、大幅に前倒しされることとなった。リニア全線開通が前倒しされたことにより、新幹線関連の投資が集中的に行われることとなる。

日本ではすでに多くの新幹線が整備されているが、リニア新幹線は速達性の点で格段に優れているほか、走行技術が大きく異なる。したがって、新たな新幹線ビジネスが発展しやすいと言えよう。企業としては、国や地方自治体、JR東海による集中的な投資が見込めることによって、リニアビジネスに取り組みやすくなる。というのも、より短期間で効率よく資金を回収できる見通しが立つからだ。

トランプ大統領による米高速鉄道整備が進めばビジネスチャンス到来

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アメリカのトランプ大統領は、アメリカ国内の鉄道インフラが不十分であることに懸念を示している。もしアメリカで高速鉄道を普及させることになれば、日本の新幹線インフラを輸出できる可能性がある。

日本の新幹線は安全性や定時性の観点で高い評価を受けている。日本は新幹線に限らず、多くの鉄道技術を海外に輸出している実績があり、アメリカでの新幹線整備が実現すれば、日本の技術が積極導入される可能性が期待される。もっとも、トランプ政権下では日米貿易における米国の貿易赤字が問題視されることとなる。

すでに日本製自動車が数多くアメリカに輸出されており、トランプ大統領が問題視していることを考慮すれば、日本の新幹線輸出がスムーズに進まないことも考えられる。それでもなお、米国内の工場で車両等を製造するなどの取り組みによって、日本企業が米高速鉄道整備の恩恵を受ける可能性がある。

新幹線関連銘柄が注目されている理由とは?

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新幹線関連銘柄は、国内需要が底堅い。鉄道会社だけでなく、国や沿線自治体の後押しもあるからだ。特に、今後リニア中央新幹線の整備工事が本格化する。国や沿線自治体が支払う整備コストについては、支払いの確実性が高い。また、民間企業であるJR東海も、ドル箱である東海道新幹線の存在により、資金面では確実にリニア新幹線整備を進められると言える。したがって、新幹線関連銘柄には底堅い需要が期待できるのだ。

また、リニア新幹線のみならず、九州新幹線長崎ルートや、北海道新幹線の札幌延伸、北陸新幹線の大阪延伸など、従来の新幹線整備も着実に進められつつある。これらの新幹線の整備が完了したのちも、計画が策定されている新幹線路線は複数ある。海外への新幹線インフラ輸出の拡大も考慮すれば、新幹線関連ビジネスの継続性も確認できる。

福ちゃん注目の新幹線関連銘柄

【9022】東海旅客鉄道

JR東海の名称で知られている東海旅客鉄道は、東海道新幹線(東京―新大阪)を運営しており、安定した収益を確保している。さらに、リニア中央新幹線の整備を積極的に進めている。しかし東海道新幹線は東南海地震等の災害時に不通となるリスクが高い。バイパスとなりうるリニア新幹線が開通すれば、収益がより安定化することが期待される。

【7102】日本車輌製造

東海旅客鉄道(JR東海)が過半数の株式を所有している。JR東海との結びつきが強く、新幹線をはじめとする車両の製造を行っている。新幹線の利用客が増加すれば車両の更新頻度も高まり、収益の向上が見込まれる。リニア開通により新型車両の受注・製造が増えることも考えられる。

【1815】鉄建

建設企業であり、マンションや道路のほか、鉄道建設を行っている。鉄道建設分野では、JRとの取引が多い。東海旅客鉄道(JR東海)が筆頭株主となっていることから、リニアを含む新幹線整備において、多くの建設需要を取り込める可能性がある。

【6505】東洋電機製造

電車向けに、駆動装置やパンタグラフを製造している。東海旅客鉄道(JR東海)が筆頭株主であることや、磁力を活用して走るリニア新幹線の整備が進む中で永久磁石型モーターの製造に積極的に取り組んでいることから成長が期待される。

【6741】日本信号

日本を代表する信号会社3社の一角である。3社の中ではトップ企業と言える。鉄道信号はもちろん、自動改札機などの機器も製造している。新幹線の路線には当然ながら信号が必要となるほか、新幹線改札用の高度な改札機の需要が高まるため、新幹線整備の進展に伴い同社業績が上向く可能性がある。

【6743】大同信号

日本信号、京三製作所と並んで日本を代表する信号製造企業である。JRとの取引が多いため、新幹線整備の恩恵を受けやすいと考えられる。列車の制御装置など、鉄道運行システム関連ビジネスに強みを持っており、独自の運行システムとなる新幹線の路線増加でビジネスチャンス拡大に期待できる。

【9020】東日本旅客鉄道

JR東日本の名称で広く知られている。新幹線では東北新幹線のほか、北陸新幹線の一部区間を運営している。整備が進められているリニア中央新幹線はJR東海による運営となるが、関西エリアとの結びつきが強まることで、在来線や、東北新幹線等のJR東日本運営路線の需要につながる可能性がある。

福ちゃんのまとめ

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新幹線関連銘柄は、リニア新幹線の整備が進められることにより、底堅い需要が期待される。また、アメリカではトランプ大統領が米国内の高速鉄道整備に関心を示しており、日本の新幹線技術を輸出する格好の機会が生まれることが想定される。