地政学リスク関連銘柄

北朝鮮がミサイル発射を繰り返している。アメリカが原子力空母カール・ビンソンを日本海に派遣したものの、北朝鮮に対する抑制効果は完璧ではない。金正恩政権のもと、今後も北朝鮮が挑発行為を繰り返せば、軍事衝突のリスクも高まる。アメリカがシリアを空爆したこともあり、地政学リスクは高い状態だ。
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事実上の核保有国である北朝鮮は挑発を激化する可能性

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アメリカはオバマ政権時代には対話を重視して、積極的な行動をとらなかった。しかし、現在のトランプ大統領は、北朝鮮の挑発を抑えるために、具体的な行動をとっている。さらに、中国に対しても北朝鮮への圧力を強めるよう求めるなど、北朝鮮を大きな脅威とみなし、挑発を抑圧する姿勢を見せている。

北朝鮮に対する制裁措置が厳しくなるなどの取り組みも見られれば、北朝鮮がかえって態度を硬化させ、挑発行為が激化する可能性も否定できない。北朝鮮をめぐる問題で軍事衝突が起これば、韓国や日本といった周辺諸国への影響も懸念される。

拉致問題を抱える日本や東アジア情勢の安定化を望む米国、安保理常任理事国であるロシアや北朝鮮の崩壊を嫌う中国など各国の立場は複雑であり、地政学リスクが高い状態は続きそうだ。

世界各国は地政学リスクへの対策を進める

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地政学リスクの高まりは一過性のものとは言い難い。そのため、中長期的に各国が安全保障政策を見直す必要がある。特に、北朝鮮からの距離が近い日本では、防衛力を強化する方針が打ち出されている。

日米合同軍事演習を積極的に行うとともに、防衛予算を拡大するなどして有事に備える必要があるからだ。日本は第二次世界大戦に敗れて以降、日本国憲法第9条に掲げられた平和主義に基づき、自衛隊こそ持つものの、防衛に対する意識は決して高くなかった、日米安保条約に基づき、在日米軍の力に大きく依存しながら自国の防衛を図ってきたのだ。

しかし、トランプ大統領が選挙中に在日米軍にかかる費用負担を日本に求める姿勢を示すなど、アメリカが日本を守り続けるとは限らない。したがって、地政学リスクが実際に有事をもたらす前に、防衛産業の伸長を図る必要があるのではないか。

地政学リスク関連銘柄が注目されている理由とは?

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米トランプ政権の誕生により、アメリカが積極的に地政学リスクに対処する姿勢を示している。シリア空爆や日本海への原子力空母派遣など具体的な行動もとっていることから、トランプ政権の本気度は高いと言える。

中長期的に見ればアメリカの行動は世界情勢の安定につながるかもしれない。しかし、短期的にはかえって地政学リスクを高める可能性が高い。対話重視の姿勢をとったオバマ前政権と比べて、トランプ政権下ではアメリカが北朝鮮をはじめとする国々と軍事衝突する可能性が高いからだ。

結果として、日本を含めた周辺諸国は地政学リスクを認識し、防衛力の強化に努めなければならない。防衛ビジネスで収益を上げている企業の株式は、地政学リスク関連銘柄として注目に値する。

福ちゃん注目の地政学リスク関連銘柄

【7011】三菱重工業(株)

東京都港区に本社を置く。
重機ビジネスに取り組んでいる。国産旅客機MRJの開発に取り組んでいるほか、防衛や造船など、防衛に関わるビジネスが事業の中心となっている。MRJ開発の大幅な遅れが業績に悪影響を与えているものの、地政学リスクの高まりを受けて防衛ビジネスの拡大が期待される。

【7012】川崎重工業(株)

神戸市中央区に本社を置く。
重機ビジネスに取り組んでいる。鉄道車両ビジネスなどのほか、旅客機の部品製造も行う。また、自衛隊が利用する航空機や潜水艦の製造にも取り組んでいることから、地政学リスクに対処すべく自衛隊の能力が引き上げられれば川崎重工の業績にとって追い風となる。

【4274】細谷火工(株)

東京都あきる野市に本社を置く。
発煙筒や照明弾を扱っている。自衛隊向けの製品が少なくないことから、日本の防衛力強化の方針を歓迎できる。地政学リスクが高まる中、日本でも防衛予算の増額を進めやすくなっている。北朝鮮のミサイル発射については国民の関心も高く、防衛力強化は続くだろう。

【7721】東京計器(株)

東京都大田区に本社を置く。
防衛省との取引が盛んである。東京計器が取り組むレーダービジネスは、航空機などに活用されるほか、ミサイルの認識にも役立てられる。北朝鮮から日本に向けてミサイルが発射された場合には打ち落とすことが計画されており、高性能のレーダーは必需品だ。

【6208】(株)石川製作所

石川県白山市に本社を置く。
従来は繊維機械ビジネスに取り組んでいたが、防衛ビジネスにも現在は積極的だ。売上ベースでは防衛ビジネスが石川製作所の主力事業となっていることから、地政学リスクの高まりを受けて売り上げを伸ばせる可能性がある。

【6203】豊和工業(株)

愛知県清須市に本社を置く。
工作機械ビジネスがメインで、火器ビジネスにも取り組んでいる。業績は不安定だが、地政学リスクが高まり防衛予算が増額されれば、対防衛省のビジネスが拡大する可能性がある。海外需要も取り込みつつあることから、日本以外の国々でも防衛需要が高まれば業績を伸ばしやすい。

【4403】日油(株)

東京都渋谷区に本社を置く。
石油化学ビジネスに取り組んでいる。海外でも積極的なビジネス展開を行っており、業績は緩やかな右肩上がり傾向だ。化学工業は防衛産業との結びつきが強く、日油のビジネスの中でも火薬分野などは防衛と関連する。業績安定度の高い地政学リスク関連銘柄として注目される可能性がある。

福ちゃんの地政学リスク関連銘柄まとめ

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北朝鮮とアメリカの対立が激化しているなど、地政学リスクは高まっている。リスクの高い状態は長期化する可能性があり、関連銘柄への資金流入が着実に進むことも考えられる。

8月9日追記

本日9日に、北朝鮮がアメリカのグアムをミサイル攻撃を行う可能性があると発表していることで再び地政学リスクが上昇している。この影響で防衛関連銘柄、地政学リスク関連銘柄が軒並み値上がりをしている。この流れはしばらく続く可能性があるとして、注目している。