半導体産業は成長を続けているため、半導体関連銘柄への関心は高くなっている。しかし、半導体そのものを製造する企業等にはすでに高い注目が集まっている。したがって、今から新規投資先を探したとしても、割高な銘柄ばかりが目に付くことになってしまうことになるだろう。いっぽう、半導体製造装置関連銘柄であれば、まだまだ割安で放置されている企業がある。半導体需要が活発な状態が続けば、製造装置へも需要増が波及することが期待される。
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半導体製造装置とは?

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半導体製造装置は、半導体の加工や組み立てに必要だ。半導体は小型のため、製造装置には高い正確性が求められる。半導体の小型化が進むにつれて、製造装置の能力向上が必要となるのだ。さらに、耐久性も大切だ。半導体は精密機器における重要部品である。半導体に不具合が生じれば、高価な精密機器が使用不能になることもあるからだ。

半導体製造装置への需要は、半導体の性能向上に伴い伸び悩んできた。半導体を用いる機器は増加傾向だが、機器1台あたりに必要とされる半導体の数量が減少してしまったのだ。しかし近年、IoTブームが到来しつつある。IoT機器には半導体が搭載される。したがって、IoT機器が急増すれば、性能向上による必要数量の減少を上回るだけの需要増の波が半導体に押し寄せると考えられる。結果として、半導体製造装置への需要も高まりを見せることが期待される。

高い技術への需要が高まる

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半導体製造装置への需要は、数量面だけでなく、品質面でも高まることが予想される。というのも、新たに3次元のフラッシュメモリが普及しつつあるからだ。従来のメモリは平面構造であった。3次元メモリの登場に伴い、半導体製造装置にも格段に高い精密性が求められることとなっている。

日本の半導体製造装置メーカーは高い技術力を有していることから、国内外からの高品質な半導体製造需要に応え、利益を伸ばすチャンスが広がっているのだ。単に需要数量が伸びるだけであれば、日本企業はより安価に半導体を製造する海外メーカーにシェアを奪われてしまう可能性が高い。しかし、品質面での要求も高まれば、海外勢、とりわけ新興諸国のメーカーが新規参入するハードルは上がる。3次元フラッシュメモリ需要の高まりは日本メーカーに追い風となりそうだ。

半導体製造装置関連銘柄が注目されている理由とは?

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半導体製造装置関連銘柄は、IoT時代の到来によって高い注目を集めている。従来は半導体を搭載していなかった家電製品などにも、半導体が搭載される見通しが立っているからだ。すでにコンピュータやスマートフォンといった情報端末は相当程度普及が進んでいる。半導体の性能向上もあり、今後、情報端末向けの半導体需要の急増は見込めない。しかし、家電製品や自動車にも数多くの半導体が搭載されるとなれば、潮目は大きく変わる。

IoT関連銘柄への注目度が高まる中、半導体製造装置関連銘柄にも一定の注目が集まると考えられる。しかし、半導体関連銘柄の多くが割高になっているイメージが先行し、製造装置銘柄もあわせて割高とのイメージがもたれてしまっている可能性がある。成長性に期待できるうえ、割安と言える銘柄が見られることから、半導体製造装置関連銘柄への注目は続きそうだ。

福ちゃん注目の半導体製造装置関連銘柄

【8035】東京エレクトロン(株)

東京都港区に本社を置く。
東京エレクトロンは日本を代表する半導体製造装置企業だ。売上の大半を半導体製造装置が占めているが、太陽電池パネルの製造装置ビジネス等にも取り組んでいる。かつては米国の半導体製造装置を日本に広めるきっかけを作った企業でもある。

【7735】(株)SCREENホールディングス

京都府京都市に本社を置く。
SCREENホールディングスは半導体製造装置や液晶製造装置を製造する企業である。半導体製造装置の中でも特に洗浄装置ビジネスを行っており、国内外で高い評価を受けている。洗浄装置は安定した製造ペースを確保するためには不可欠である。

【6857】(株)アドバンテスト

東京都千代田区に本社を置く。
アドバンテストは、半導体検査装置のシェアが高い企業である。新型の半導体が登場しており、検査装置にもより高い品質が求められることとなる。自動車など、人命の安全性に関わる機械にも半導体が積極活用されることとなれば、アドバンテストの検査装置ビジネスの収益向上が期待できる。

【6146】(株)ディスコ

東京都大田区に本社を置く。
ディスコは切断装置や研磨装置の製造を行っている。国内外で高いシェアを誇っている。ディスコは国内に新工場の建設を進めており、半導体製造装置への需要が高まり続ければ、恩恵を受けやすいと言える。装置製造だけでなくメンテナンスにも取り組んでおり、半導体ビジネスの幅広い側面から収益を上げられる。

【6323】ローツェ(株)

広島県福山市に本社を置く。
ローツェは半導体の部品となるウエハ等を搬送する装置を製造するメーカーだ。半導体部品は精密さが重要であり、配送途中で埃や塵の付着を防ぐ必要がある。半導体需要が高まれば配送需要も必然的に高まるため、ローツェは確実に恩恵を受けることが可能だ。

【7731】(株)ニコン

東京都港区に本社を置く。
ニコンは世界的にカメラメーカーとして広く認知されている。カメラ製造で培った技術を生かしつつ、半導体製造用露光装置の製造にも積極的に取り組んでいる。医療機器ビジネスにも取り組むなど、多種多様な精密機器の製造に関わっている。

【7701】(株)島津製作所

京都府京都市に本社を置く。
島津製作所は計測機器をはじめとする精密機械の大手メーカーである。歴史ある京都企業であるが、蓄積されたノウハウ依存ではなく、新たな研究・開発にも積極的である。急速に進化する半導体ビジネスにおいても、島津製作所の研究・開発精神が活きる可能性がある。

福ちゃんのまとめ

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IoT時代の到来により、半導体産業だけでなく、製造装置産業にもスポットライトが当たっている。半導体関連銘柄と比べて割安傾向が強いほか、新たな3次元メモリ登場による高品質需要の高まりにも期待できる。