少子高齢化に伴い、企業にとって労働人口の減少を食い止めるべく、新たな働き手の確保が急務となっている。安倍政権が最重要課題に挙げている「働き方改革」で、関連業界では、ビジネスチャンスの期待が高まってきている。昨年11月には3か月連続で有効求人率が上昇するなど25年ぶりの高水準となり、注目を集めている。
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人材が注目されている理由とは?

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かつてリーマンショックにより、業界規模が急激に下降し、雇用環境の悪化に伴い、派遣切りと呼ばれることが一般化され社会問題ともなった。それと同時に大学生の就職活動にも大きな影響を与え、就業できない若者がクローズアップされたりもした。

しかしながら近年では、就業率は上昇傾向にあり、先進国の中でも失業率は最低水準を保っている。その背景には人手不足が各社深刻となっており、昨年11月には有効求人率が3か月連続で上昇し、バブル期の1991年7月以来25年4か月ぶりの最高水準に達している。

団塊の世代と呼ばれる第1次ベビーブームの1947~1949年に生まれた人たちが労働市場から退いでいく一方で、少子高齢化が謳われている昨今においては、新たな若者は減っていくばかりだ。2013年1月に始まった安倍政権における「アベノミクス」で最重要課題とされている「働き方改革」によって女性の雇用問題など、どれだけ変化を遂げていくのかが注目を浴びている。

オリンピックに向けた人材確保

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昨年、大手広告会社にて、新入社員の過労自殺したことが話題となった。日本語独特の表現である「過労死」が昨今では特に問題視されており、大手飲食店で深夜営業を取りやめるなど、働き方を根本から変える動きが目立ってきている。

これは、2020年に控えた東京オリンピックに向けての準備だとも言われているが、今後景気が過熱していけば、今の比ではないくらいに忙しくなることは明らかだ。その時になって人手不足では意味がないので、こうした各企業の改革、政府の働き方に対する整備がどのようにされていくのかも期待が高まる。

注目の人材関連銘柄

【2362】(株)夢真ホールディングス

東京都千代田区に本社を置く。
建設関係の作図、建設現場施工管理者派遣を中心とし、製造業界、IT業界、スポーツ業界など多方面における人材紹介を連結子会社と繋がって事業を展開している企業だ。昨今では、注目を集めるVRサービスの提供や、AI技術を使ったアプリケーションの開発といった企業とも提携を行い、新たな分野での事業拡大を図っていることも、今後注目だ。

【2181】テンプホールディングス(株)

東京都渋谷区に本社を置く。
95社のグループ会社を持ち、国内のみならず、海外にも71の拠点とグローバルな展開も行っている総合人材派遣サービスを展開している企業だ。「人材」業界と同じく大きく4つの分野に分けられ、それぞれが各サービスに特化した事業を行っている。海外展開をし、官公庁受託の事業も行っていることからも、人材関連銘柄として注目していきたい。

【2168】(株)パソナグループ

東京都千代田区に本社を置く。
派遣業界売上ランキングでも2位と安定し、国内外50社で人材ビジネスを展開している企業だ。河合塾、エディオン、SMBC日興証券との他業種提携をしたり、神奈川県との連携協定を結んだりと、積極的な活動が目立っている。内閣府に設置された「官民人材交流センター」事業を独占受注していることも注目を浴びているひとつの理由だ。

【4849】エン・ジャパン(株)

東京都新宿区に本社を置く。
日本最大級の転職サイトを運営し、人材紹介事業においては強固な地盤を持っている企業だ。主力商品であるサイト『エン転職』では2016年オリコン転職サイト男性ランキングにおいて1位を獲得するなど、好調をキープしている。人材関連銘柄として期待できる。

【2146】UTグループ(株)

東京都品川区に本社を置く。
半導体関連の人材、半導体機器卸を中心に事業を展開している企業だ。その他にもITやエネルギー、環境などエンジニアに特化した技術者派遣を行っている。今後自動車の自動運転などが本格化していくことで、人工知能を有した半導体市場が今まで以上に注目されていることからも、人材関連銘柄として期待が持てる。

株大臣のまとめ

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企業の求人需要がより一層高まっていく中で、関連企業も商機拡大の期待が高まっていく。特に専門性の高い人材をどれだけ紹介していけるかに、2017年の人材関連銘柄において明暗を分けていくのではないだろうか。