サイバーセキュリティは、注目度が高まりつつあるテーマ株だ。近年、インターネットを通じた犯罪が増加していることもあり、企業や公的機関などが管理する個人情報の流出事件も多くなっている。ビッグデータの活用が進められていることもあり、今後、管理される情報は質・量ともに増え続けるだろう。そのため、より一層サイバーセキュリティの重要性が高まるとみられる。
building-1839464_960_720

マイナンバー制度導入でサイバーセキュリティがより重要に

censorship-610101_960_720
日本では2016年にマイナンバー制度が導入された。マイナンバーの活用は段階的に進められており、最終的には税や社会保障関連など多様なサービスが、マイナンバーを活用して実施されることになる。すでに企業でも、税務関連業務において従業員のマイナンバーを集める必要が生じている。マイナンバーは多くの公的サービスを受ける際に共通して活用できるメリットがある。いっぽうで、マイナンバーが悪用されると、多岐にわたる被害が生じる懸念も指摘されているのだ。

マイナンバー単独の流出であれば、直ちに被害は生じない。しかし、企業や公的機関には、住所や氏名、生年月日といった、マイナンバー以外の個人情報も多数保管されている。マイナンバーと関連情報がセットで流出し、被害が生じることが考えられるのだ。マイナンバーがらみの情報流出を防ぐべく、サイバーセキュリティの一層の強化が必要になっている。

サイバーセキュリティ基本法制定で日本は変わる?

keys-525732_960_720
日本では2014年に、サイバーセキュリティ基本法が成立した。日本ではサイバーセキュリティ対策が遅れている。そのため、従来は海外諸国のサイバーセキュリティ技術に依存してきた。しかし、サイバーセキュリティ対策能力に乏しいと、国家安全保障に悪影響が出かねない。日本でも基本法制定をきっかけに、サイバーセキュリティ対策が強化されつつある。

近年の日本では、プログラミングの必修科目化が決まるなど、コンピュータ関連技術の重要性が認識されつつある。将来的にはサイバーセキュリティ関連の技術者が増えることも期待される。日本のサイバーセキュリティ対策が、基本法制定にとどまらず、取り組みの具体化が進めば、関連銘柄の株価が上昇する可能性もあると言える。

サイバーセキュリティ関連銘柄が注目されている理由とは?

police-869216_960_720 (1)
サイバーセキュリティ対策は、年々強化する必要がある。というのも、サイバー攻撃等の犯罪の手口も年々進化するからだ。したがって、サイバーセキュリティビジネスに対する需要が衰える見通しは立っていない。また、不況が訪れたからと言ってサイバーセキュリティ対策を弱めるわけにもいかない。したがって、サイバーセキュリティ関連銘柄への需要は底堅いと言えよう。

さらに、サイバーセキュリティ対策においては、新たな技術を積極的に取り入れる必要がある。近年では、ブロックチェーン技術を活用した文書の管理を行う国が出ている。新技術を積極導入するサイバーセキュリティ関連産業は、成長産業ともいえるのではないだろうか。安定性と成長性を兼ね備えている産業だけに、関連銘柄への注目度も高い状態が続いている。

福ちゃん注目のサイバーセキュリティ関連銘柄

【3692】(株)FFRI

東京都渋谷区に本社を置く。
FFRIはセキュリティ再作ビジネスを行う独立系の企業だ。個人向け製品の販売状況は振るわないが、法人向け製品の売上には伸びが見られる。まずは企業や公的機関でのサイバーセキュリティ対策ニーズの高まりを受けて成長する見通しが立つ。その後、個人にもセキュリティ意識の高まりが波及すれば、さらなるビジネス拡大チャンスもあると言える。

【3676】(株)ハーツユナイテッドグループ

東京都港区に本社を置く。
ハーツユナイテッドグループは、ゲームソフトのデバッグビジネスに取り組んでいる企業だ。デバッグの対象はゲームソフトではあるが、今後同社のデバッグ技術が他分野にも生かせる可能性がある。ソフトウェアに脆弱性があればサイバー攻撃を受けやすい。したがって、適切なデバッグを行うことが、サイバーセキュリティの未然防止につながる。

【3857】(株)ラック

東京都千代田区に本社を置く。
情報セキュリティビジネスで多くの利益を確保している。増収増益基調が続いており、今後も安定成長が期待される。KDDIと資本提携しており、約5%の株式をKDDIが保有している。積極的な人材採用で、サイバーセキュリティ需要の高まりに対応できる体制を着実に整えている。

【4704】トレンドマイクロ(株)

東京都渋谷区に本社を置く。
「ウイルスバスター」ブランドの情報セキュリティソフトを販売している企業だ。企業向けだけではなく、個人向けでも高いシェアを誇っている。NECをはじめとする他者との連携も行い、サイバー攻撃からの防御ビジネスを継続中だ。個人向けではスマホのセキュリティ対策需要の高まりを取り込める可能性がある。

【2326】デジタルアーツ(株)

東京都千代田区に本社を置く。
インターネットのフィルタリングソフトを販売する国内最大手企業である。家庭向けだけではなく、企業向けにも多くのソフトを販売している。サイバーセキュリティ対策として需要が高まる暗号化ソフトビジネスにも積極的に取り組んでいる。

【4344】ソースネクスト(株)

東京都港区に本社を置く。
ソースネクストは、スマホ向けアプリを開発する企業である。従来はパソコン向けにパッケージソフトを提供するビジネスに集中していた。ソフトウェアの中にはウイルス対策を行う製品も含まれており、サイバー攻撃が増加する中で需要増が期待される。

福ちゃんのまとめ

bigdata-1423786_960_720
サイバーセキュリティ対策は、国を挙げて取り組むべきテーマである。日本でもサイバーセキュリティ対策基本法が制定されたほか、マイナンバー制度導入によってセキュリティ意識は高まりつつある。関連銘柄は新興企業だけではなく、すでに安定した収益基盤を確立したところもあり、比較的安心して投資しやすいテーマ株も見られる。