オンライン診療優遇関連銘柄

日本では地方部の過疎化や高齢化により、十分な医療を受けられない人が増加している。健康寿命を延ばすためにも医療体制の整備は不可欠だが、医師が都市部に偏在する傾向は変わらない。そこで、2018年の診療報酬改定時に、ICT技術を活用したオンライン診療を優遇する措置を導入することとなった。medical-563427_960_720 (1)

過疎化が進む地方部の医療整備に役立つ

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地方部では過疎化の進行が深刻な問題となっている。鉄道網の縮小や廃止のほか、地域医療機関の消滅などのニュースを耳にする機会も少なくない。地方自治体がコミュニティバスを運行して病院と過疎集落を結ぶなどの取り組みは見られるが、地方での医師不足の問題から、十分な医療を受けられないでいる人もいる。

オンライン診断が優遇されることとなれば、地方部にも効率的に医療を提供しやすくなる。患者側からしても通院の必要回数が減るなど、負担軽減につながると言えよう。バス路線整備・維持などにかかるコストに苦しむ地方自治体の財政負担も軽減できる。高齢化は今後さらに進行し、医療・介護分野での人材不足が課題だ。オンライン診療優遇が課題解決の一助となることが期待される。

医師が過疎地域の医療支援に貢献しやすくなる

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医師の中には、過疎地域の医療水準向上に関心のある人が少なくない。しかし、収入面や生活面を考えると、離島や山間部で医療を提供することは困難と判断し、利便性が高く、多くの収入を得やすい都市部での活動を余儀なくされていることが考えられる。

ICT技術の活用が進み、診療報酬の面でもオンライン診療が優遇されることとなれば、地方部に活動の拠点を移しやすくなると言える。また、あくまでも都市部を中心に活動している医師も、空き時間を利用して遠隔地の医療データを分析したり、データをもとに診断を下したりすることができれば、過疎地域の医療レベルをさらに引き上げることが可能だ。過疎地域でも日本の高度な医療を平等に受けられるようにする上でも、オンライン診療優遇は大きな取り組みである。

オンライン診療優遇関連銘柄が注目されている理由とは?

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日本では景気回復に伴い、人材不足が各産業で課題となりつつある。特に、医療・介護分野は高齢化に伴う需要増大もあり、景気回復以前から人材不足が叫ばれていた。他産業でも人材確保が難しくなっていることから、医療・介護を担う人材不足はさらに深刻化しそうだ。

特に、地方部では高齢化のペースが速い一方で、医師不足がすでに深刻である。地方に多数の医師を常駐させることは効率的とは言えないものの、過疎地域の住民にも高度な医療を受ける権利はある。

そこで、近年進歩しつつあるICT技術を活用すれば、遠隔地医療の質を向上させることができる。ICT機器の導入等にコストがかかるものの、オンライン診療を診療報酬の面で優遇すれば投資に見合うだけのリターンを得やすくなり、遠隔地医療に取り組む医師が増えることが期待される。

福ちゃんのオンライン診療優遇関連銘柄

【6034】MTR(株)

東京都渋谷区に本社を置く。
インターネット上で医師を紹介するウェブサイトを運営している。オンライン診療分野では「ポケットドクター」の名称で遠隔医療サービスを提供しており、関連銘柄の筆頭格と言える。黒字経営となっていることから、オンライン診療優遇を受けて先行投資を拡大させやすい。

【3694】(株)オプティム

東京都港区に本社を置く。
クラウドを活用した遠隔サポートシステムオビジネスに取り組んでいる。クラウド関連というだけでも注目度が高いが、オプティムはMRTと連携して遠隔医療ビジネスにも関わっている。MRTへの注目度が高まれば、合わせてオプティム株への資金流入も期待される。

【2667】(株)イメージワン

東京都新宿区に本社を置く。
衛星画像販売ビジネスからスタートし、現在では医療画像ビジネスが主力となっている。オンライン診療においては画像データのやり取りが必要になるケースが多く、診療報酬制度改定に伴いイメージワンの先行投資が実る可能性がある。

【7744】ノーリツ鋼機(株)

東京都港区に本社を置く。
高齢化に伴い市場拡大が続く医療ビジネスやシニアライフビジネスに注力している。事業の再構築を進めている段階であり収益は変動しやすいが、オンライン診療優遇を含め、医療に関するテーマが人気となればノーリツ鋼機への思惑買いも見込める。

【3762】テクマトリックス(株)

東京都港区に本社を置く。
アプリ開発ビジネスや情報セキュリティ製品販売ビジネスに取り組んでいる。マイナンバー制度導入を追い風に業績を伸ばしてきた。医療情報を扱う基盤システムの整備に取り組んでおり、オンライン診療優遇が新たな追い風となりそうだ。

【3681】(株)ブイキューブ

東京都目黒区に本社を置く。
電子黒板やWeb会議システムなど、インターネットを活用した新規ビジネスに数多く取り組んでいる。遠隔地医療ビジネスにも取り組み始めており、中長期的な需要拡大が期待できる。海外向けビジネスにも積極的で、日本のオンライン診療分野で成功を収めれば海外ビジネスの拡大にもつながる可能性がある。

【9735】セコム(株)

東京都渋谷区に本社を置く。
セキュリティサービスを提供する最大手企業である。各家庭の世帯構成等のデータを保有していることから、新規サービスの提案を行いやすい。防犯・防災ビジネスと合わせて介護・在宅医療サービスも積極提供し、事業領域を着実に広げていきたいところだ。

福ちゃんのオンライン診療優遇関連銘柄まとめ

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オンライン診療優遇は、高齢化と過疎化に伴う医療品質維持に大きく貢献し得る。日本において市場拡大が見込める数少ない分野であることから、短期のみならず中長期的な視点でも投資しやすいのではないか。