2017年、欧州主要国で始まる総選挙の先陣を切るのが、オランダ総選挙だ。その後、4〜5月フランス大統領選、7月東京都議選挙、9月ドイツ連邦議会選挙と怒涛のスケジュールだ。オランダ総選挙の結果次第ではEU離脱の懸念もあることから、その動向に世界が注目している。
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欧州の今後の選挙スケジュール

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まずはオランダ総選挙の前に、今後欧州で予定されている選挙をまとめてみよう。トランプ政権が誕生した後、どんな選挙がありオランダ総選挙関連銘柄を始め、色々な株価にどのような影響を与えるかなども考えつつ見てもらいたい。

【オランダ総選挙】3月

欧州での選挙戦の始めの選挙であり、この結果により後に控える選挙にも影響が出てくる。現在優勢となっているのは、極右政党の自由党(PVV)である。ヘルト・ウィルダース党首が行ったヘイトスピーチにより勢いを得ているとみられている。発言も特定の宗教から特定の民族全体へ広げ、裁判に対しても強気の姿勢を見せている。又、総選挙で勝ったら、EU離脱を問う国民投票を実施すると発言していることも注目されている。ヘルト・ウィルダース氏が勝ったとすると、その後大きな変化があり株価が変動することが考えられることをおさえておこう。

【フランス大統領選挙】4月

世論調査ではルペン党首が1位、中道・右派のフィヨン元首相が2位との見通しとなっている。テロ、景気の落ち込みでオランド大統領の支持率が著しく下がっており厳しい選挙戦になる見込みだ。事実上、ルペン党首とフィヨン元首相が大統領の椅子を争うことになるだろう。

【イラン大統領選挙】5月

イルナー通信によると、イランの第12期大統領選挙と第5期市町村議会の選挙は、5月19日に実施される予定と発表された。イラン大統領選挙に関しては、今年8日、ラフサンジャニ元大統領が死去したと報じられた。これにより、対話外交を進めるロウハニ大統領が後ろ盾を失い、5月の大統領選に影響が出る可能性が出てきたことが最新の動きである。

その後も6月にはフランス国民議会選挙、9月にはドイツ連邦議会選挙と立て続けに選挙が予定されている。

オランダ総選挙の主な候補者

㈰ヘルト・ウィルダース氏

自由党の初代党首であり、最近ではヘイトスピーチを行ったことで公判が開かれたことでも有名であり一時期イギリスに入国禁止になっていたほどだ。ヘルト・ウィルダース氏はトランプ氏を称賛しており、トランプ政権に便乗し勢いに乗り、選挙を乗り切るかが注目されている。

㈪マルク・ルッテ氏

自由民主国民党に所属しており、2012年2月には内閣総辞職を発表し政権は終わったが、9月の総選挙で第2次ルッテ政権が発足した。

オランダ総選挙の主な政党

㈰労働党(PVDA)

1946年2月社会主義政党の社会民主労働党(SDAP)とリベラル左派政党の自由民主連合(VDB)、キリスト教民主同盟の3政党が合併して誕生した。2002年の総選挙では45議席から23議席に大幅に激減する大敗を喫してからは、ファウター・ボスが党組織の民主化に着手し翌年の2003年の選挙では失ったほぼ全ての議席を奪還することに成功している。現在は33議席のみとなっており2012年にはマルク・ルッテが率いる連立政権に参加している。

㈪自由民主国民党(VVD)

労働党と連立政権を組んでおり、ヘルト・ウィルダース氏の勢いがある中でも連立政権の方が支持は上回っていると言われてはいるが、少し負けているのではないかとの意見もあり、ほぼ互角と言えるだろう。

㈫キリスト教民主同盟(CDA)

2006年の総選挙後、キリスト教民主同盟は急成長し、高額の課税などによって政府支出の増大を図っており図っており、労働党と同じくマルク・ルッテ連立政権に加わった。国内の地方議会では議員数が最多となっており、オランダ総選挙関連銘柄におけるポイントとなる政党だ。

オランダEU離脱の理由と与える可能性

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反EUを掲げるヘルト・ウィルダース党首は「オランダのEU加盟の是非を問う国民投票を実施する」と明言しており、オランダ総選挙関連銘柄に与える影響は大きいと考える。過去に、イギリスのEU離脱の時の株価の下落幅は2008年のリーマンショック時を上回ったことは記憶にも新しいだろう。離脱派が優勢と伝わった段階で世界中が警戒感が高まり、一時1300円超も下落しており、ヘルト・ウィルダースが優勢になる=EU離脱の可能性が一気に高まることにも繋がっており、世界中が注目している。

EU残留を訴えてきたキャメロン首相は、離脱派が勝利したことで辞任を表明している。オバマ大統領はEU離脱したとしてもイギリスとの協力体制は変わらないと発表しているが、投資家の多くは残留を見込んだ読みをしていたせいか、その読みが外れ投資家だけではなく金融市場全体が大きな混乱に包まれた。

ではEU離脱の声が多い背景には雇用の問題がある。イギリスは社会保障が充実しているため、多くの移民が渡ってくる。ロンドンは人口の半数以上が移民とされている。悪化する雇用環境の反面、賃金が安くなっているが働かざるを得なくなっている。失業者達は、なぜ自分は失業したのか?と考えるようになり、移民に仕事が回ることでの雇用賃金の悪化があるとされている。キャメロン首相は移民を10万人にすると宣言していたが実際のところは30万も存在している。EUに加盟している限り残量している限り移民の受け入れを制限したり停止したりできないことで離脱派が一気に増え、勝利した結果だ。

注目のオランダ総選挙関連銘柄

【8591】オリックス(株)

東京都港区に本社を置く。
2013年にオランダの大手銀行ラボバンクRABN.ULの資産運用会社ロベコから買収した。2015年の裁判によりオランダ国内で働く日本人が必ず必要だった労働許可を取得する必要がなくなった。このような理由も重なり日本とオランダのビジネスは密接になっており、このロベコの資産規模は30兆円強でオランダ総選挙関連銘柄においては今後名前を聞くことが増えるはずだ。

【5020】JXホールディングス(株)

東京都千代田区に本社を置く。
石油の元売りの国内最大手である。今年の4月には東燃ゼネラルと経営統合しJX東燃ゼネラルホールディングスとして国内ガソリン販売で50%以上を占める企業が誕生することになる。石油連盟の木村会長はドル高ユーロ安による原油の下方圧力はマイルドになるのではないかとの意見であり、EU離脱という結果になったとしても、マイナス要素はないと見ている。

【6752】パナソニック(株)

大阪府門真市に本社を置く。
輸入・輸出共に一番多い割合を占めているのが機械関連だ。EU離脱による貿易関連のビジネスについての影響は小さいと考えており、逆にEUが強く結束し世界経済にとって良い影響を与えると見ている。大手家電メーカーであり、貿易でも他国との取引の多いパナソニックが強気であることで、マイナスなイメージが多いオランダ総選挙関連銘柄をプラスに考える事ができるだろう。

【8306】(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ

東京都千代田区に本社を置く。
アベノミクスでの上昇が期待できず下降気味だったが、トランプラリーにより株価が戻っており、それはヘルト・ウィルダース氏の勢いを後押しするとの声が多くオランダ総選挙の結果により、下降からの上昇へと見直しをすべきオランダ総選挙関連銘柄と言えるだろう。

株大臣のまとめ

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トランプ政権の誕生に始まり、続いて欧州での選挙戦の始まりとも言えるオランダ総選挙の結果によりオランダ総選挙関連銘柄を始め、株価の変動が予想される2017年。結果によってはEU離脱も考えられ、そうなった際の株価はイギリスEU離脱の時の暴落の可能性もあり投資家にとっては常にアンテナを張っておかないといけない。オランダ総選挙関連銘柄だけでなくその後の選挙の特徴や傾向もしっかりとおさえておこう。